「みなさん、こんばんは。」藤村氏の穏やかで流れるようなご挨拶で、本年度の セクレタリーサロンが始まりました。セクレタリーサロンは主に会員向けの無料 の会として、毎年この時期に開催され、秘書の大先輩の現在までの歩みや今後 の展望、私達現役秘書への期待などをお聞かせいただける楽しみな時間と なっています。冒頭にご経歴を紹介された際、第1回全国秘書会議から皆勤で 参加されていること、1992年に東京で1週間開催されたアジア秘書会議での エピソード(英語、半数が外国人、積極的な質問、初日と最終日の懇親会は民 族衣裳で参加)を披露くださいました。
「天職と思える秘書」の仕事を通して、沢山の気付きの言葉を頂戴しまた。 「一生懸命仕事をする態度が熱意、誠実、人柄などで相手に伝わり信頼に繋が る」「人は見ている」「変化をより早く察知し対応する=自己啓発を怠らない」。そ れらは全て上司と秘書の「揺るぎない信頼関係」を築くことに繋がり、秘書を取 り巻く人と良好な人間関係を構築・維持することで円滑に 仕事を遂行できる。信頼のほとんどは日々の小さなことの積 み重ねであると種々の観点からわかりやすく話されました。コロナ禍で一層のIT化が進み、秘書の仕事の在り方も 様々な変化を遂げています。ビジネス環境が変化する中 で、上司の意向に沿った秘書業務を行い、心の働きができ る「必要とされる秘書の存在」について具体例を交えて話 されました。様々なツールを駆使しスピード化をはかると同 時に、その人でなければ出来ないより高いコミュニケーション能力が求められ ることの重要性を挙げられました。藤村氏の新人秘書時代からの様々なエピソードや協会活動の歴史をお伺 いする中で、藤村氏をはじめ諸先輩方が築き繋げてきて下さった秘書という職 業の価値を、現役世代の私達が10年後20年後の後輩たちへ、可能な限り良い 形でバトンタッチすると言う役割にも気付かされました。
冒頭に、今回はセクレタリー「サロン」なので、「一方的な講演形式ではなく皆さんの交流の場としましょう」と、2回のブレイクアウトセッションが設けられ、秘 書の在り方や魅力など活発な意見交換がなされました。秘書職に大切なもの を学び、参加者同士の交流を満喫したサロンでの充実した1時間30分でした。 (まとめ:関西支部)
詳細
日時 | 2022年3月18日(金)19:00~20:30 |
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会場 | オンライン講座 (Zoomによる配信) |
講師プロフィール
藤村やよい氏(日本秘書協会理事 久留米信愛短期大学 客員教授)
秘書学を学び、10年間の秘書を経て、数校で非常勤講師として秘書概論、秘書実務を教えながら大学院修了。その後、久留米信愛女学院短期大学ビジネスキャリア学科教授、就職部長を歴任。現在は、久留米信愛短期大学客員教授、久留米大学非常勤講師、筑紫女学園大学非常勤講師、日本秘書協会理事、日本国際秘書学会常任理事・副会長、秘書の会「福岡女性秘書研究会」代表、秘書・社員研修や接遇研修の講師、電話応対コンクール審査員。秘書概論やビジネス実務などの著書および論文多数。1993年から開催の全国秘書会議皆勤。2008年日本秘書協会賞受賞。